第75話 ページ30
貴方side
総統様は、思った以上に俺の紅茶が好きらしい
依頼を受けてからと言うもの、決まってトントンさんとオスマンさんと総統様で三時の休憩時間に紅茶を飲んでいる
淹れる紅茶は俺の気分で毎日変わるのに、御三方は褒めることはあっても文句は言わない
クッキーだってそう。毎日毎日、幸せそうに食べられたらたまらない気持ちになる
俺は怪盗だ
本来、この人達とは生きている世界が違う
面倒だから、この世界に入りたいとも思わない。軍なんて物騒だし、なんなら敵対する可能性の方が高い
でも、俺の正体なんか知りようのない此処の奴らは本当に幸せそうに俺の紅茶を飲むんだ
それを、、幸せだと思いながら眺めてる俺がいる事に気がついて、何とも言えない気持ちになった
ただ、、静かに紅茶を淹れて、クッキーを焼いて。それを飲み食いして穏やかな昼下がりを堪能している
幸せそうなお客様を見るのが、俺は凄く好きで
それはきっと、俺の母が俺の紅茶やクッキーを穏やかに静かに幸せそうに楽しんでくれるからで
目の前の三人も、彼女と同じだから。見ていて、本当に何とも言えない気分にさせられた
それを感じ取られてしまったのか、はたと目があったオスマンさんに問いかけられる
オ:Aさん、どうしたん？体調わるいん？？座る？
貴:いいえ、大丈夫です。
ト:、、、なんか、あった？
貴:いえ、特には。
グ:何かあるなら言いたまえ。なにも全てを不敬と受け取って罰するつもりはないゾ！
そんな事したらエーミールの奴が何と言うか、、ま、元からそんなつもりもないしな！
貴:本当に大丈夫ですよ、お客様方。少し、、物思いに耽っていただけですから。
にっこりと得意の営業スマイルを浮かべれば、総統様とトントンさんは引き下がったが
オスマンさんは俺をじっと見てくる。その瞳にできるだけ穏やかに視線を返していれば、苦笑された
オ:Aさんって、読みにくいよなw
貴:そうですか？
オ:せやで。俺、これでも人の考えてる事当てるん仕事柄上手いはずなんやけど、わからんかったもんw
ト:こら、変に勘繰るのやめなさいて。
オ:職業病みたいなものめう〜。
グ:まぁそう言い合うな。せっかくの紅茶とクッキーが不味くなるだろう。
総統様の言葉にまだ何か言おうとしていたお二人の口が閉ざされた。こう言う所を見ると
結構しっかりしてるんだな、って思うのに。少年みたいな曇りなき眼でクッキーを摘んでるんだから、なんだかなー
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ゆき - この作品シリーズ大好きです。体調に気をつけてください…。更新も頑張ってください。 (1月5日 10時) (
レス) @page38 id: 3fb3742587 (このIDを非表示/違反報告)
シン(プロフ) - 言い方あれなんですけど、みんな着いてくってピクミンみたいですね... (11月20日 20時) (レス) @page38 id: b4bec54921 (このIDを非表示/違反報告)
シン(プロフ) - 地球温暖化で冬はもっともっと冷え込むらしいので、体調にはお気おつけを...。更新は嬉しいですけど体調崩しましたの報告は悲しいですよ!!! (11月14日 17時) (レス) @page34 id: b4bec54921 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫飴(プロフ) - さ、最近更新が多くて、すごくとても本当に嬉しいのですが……お身体は大丈夫なのでしょうか、心配です…。余計なお世話であれば申し訳ないのですが、どうかお身体には気をつけてお過ごしください…。更新、頑張って下さい！ (11月11日 11時) (レス) id: 6e020b870e (このIDを非表示/違反報告)
沙桜(プロフ) - お仕事頑張ってください！！！ (10月22日 15時) (レス) @page21 id: 0814c8ebc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：地縛霊
| 作者ホームページ：
作成日時：2023年8月9日 2時
