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♡
「姉ちゃん、あれで良かったん……？」
『え、いやどつき回しておけば良かったなって後悔してるけど』
「いや、そうやなくて……」
気遣わしげに伏せられた、長い睫毛に縁取られた水色の瞳がユラユラと心配そうに揺れる。少しだけ開いた窓から吹き込む微風に揺れる金糸を編んだ様な、彼の少し癖のある明るい短髪がキラキラと光の粒子を飛ばして輝いている様に見える、いっそ神々しいまである眼前の光景に、私は思わずほぅと感嘆の息を吐いた。
私の容姿だって十分に眩しいが、こうして見てみると彼の比では無いだろう。そう確信を持つ程に私の弟＿＿＿基、
こんな綺麗な子を不細工だなんて、何度考えても愚かな世界だ。私以外の全人類が一生分損している。
「ぃっ、て……」
『うぅっ！……ぅ、ごめん』
「何で、姉ちゃんが苦しそうやねん」
子供らしい丸い膝に滲んだ血を拭いとる様に、シッマ＿＿愛称として昔からそう呼んでいた＿＿の傷口に消毒液を染み込ませた綿を宛がえば、彼は膝を擦り合わせて顔を歪ませながら小さく呻く。
あの悪餓鬼達がシッマに足をかけて転ばせたと知った時には、ご自慢の顔面をボコボコにしてやろうかと腕捲りをしたものだが、慣れた様子のシッマに制されてしまった。
だが、苦々しい顔をする弟を見ると、やっぱり殴っておけば良かったなと怒りが腹の底に立ち込めるものだ。彼の痛さに顰めた顔さえも絵画として美術館のメインホールで飾られていても遜色無いと思わされる程美しいが。そう改めて意識すると途端にドッと痛い程に心臓が強く鼓動を打った。思わず胸を押さえた私を見て何を勘違いしたのか、シッマは眉根を緩やかに下げる。
顔が良すぎて興奮しちゃった、なんて茶化して言える雰囲気では到底無かった。ごめん。
だが実際、前世の記憶が戻ったのもあって彼と血が繋がっているという実感は以前よりも薄れているが、それでも私には今でもきちんと姉としての情がある。いくらこの世界が顔面至上主義の世界だとしても、弟を＿＿＿イケメンをこんな目に遭わせるなんて信じられない。
＿＿＿古根川Aは激怒した。必ず、イケメン達は私が幸せにするんだから、と私利私欲に満ちながらも決意した。
もし小説を書くなら、見出しはきっとこうなるのだろう。
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レインコート - おかえり様です！（？）またヤンデレで美醜逆転な私の性癖ど真ん中な小説が更新される事になるのがとても嬉しく思います！！！更新頑張ってください！！ (11月29日 17時) (
レス) @page17 id: 6f0674a1a0 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - 素敵な作品、続きが楽しみです💚 (11月1日 0時) (レス) @page14 id: 0f5b165956 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - ほんとに面白いです！美醜逆転ってあんまり無いのでありがとうございます!(´▽｀) (9月20日 19時) (レス) id: 8c7b1b900d (このIDを非表示/違反報告)
絵猫蒼(プロフ) - 面白すぎて今全私が脳内お祭り騒ぎですｗありがとうございます･･･！ (9月15日 17時) (レス) @page7 id: 546b1f5c91 (このIDを非表示/違反報告)
LU - ｴｯｯｯドチャクソ好みです……はわ…美醜逆転好きすぎます！！！作者様の世界観と言うか物語の書き方と言うか……とにかく好きです！！これからも応援してます！お身体に気を付けて更新頑張ってください〜〜✊ (9月14日 23時) (レス) @page5 id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
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