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♡
「……姉ちゃん」
『はぁい』
「………俺の言いたい事、分かっとるよな」
『だから、シャオちゃんは女の子だから大丈夫だってば』
野菜を包丁で切り刻みながら、帰って来てから何度も同じ事を繰り返して拗ねた様子のシッマを横目で窺う。どうやらシャオちゃんと一緒に帰っているところを見ていたらしい。
仁王立ちで出迎えてくれたかと思えば、姉を取られたとでも思ったのか「もう会わんといて」だの「今度からは俺が持つ」だのと、小学生には似合わない程の威圧感を纏って叱りつけられてしまっている。
可愛い弟の可愛い嫉妬じみた言動に幸せを噛み締めてしまうが、勿論強欲な私がシャオちゃんと離れたがる訳もなく、なあなあに応えていればシッマは益々機嫌を悪くしてしまった様で。
私には無い快晴の如き澄んだ青い瞳と目が合った事に、心配する事は無いと笑いかけるも彼はまるで聞き分けの無い子供を相手にする様に「姉ちゃんは阿呆や」と呆れた言葉をポツリと溢した。
姉に向かってなんて言い草だろうかと思わないでもないが、シッマがここまで言うのも珍しくて思わず一定のリズムで動かしていた手を止める。それに気付いたのか、シッマは逸らしていた視線を気まずそうにソロリと私へと動かした。
『そんなに、嫌？』
「やって、やって…………」
ユラユラと水面の様に彼の大きな瞳が揺らつく。気丈に振舞ってはいるが、唇を噛み締めて言葉を探しては詰まりがちになってしまい肩を落としてしまう、シッマの小さな背中にキュウと胸が痛むのを覚える。
こういう時ばかりは面食いの欲望よりも姉としての本望の方が勝つ。『ごめんね』と膝を着いてシッマを見上げれば、シッマは「ちゃう、ちゃうくて」と小さく頭を振った。
「姉ちゃん、俺の事……好き？」
『好きだよ〜』
「その……“シャオちゃん”よりも、すき？」
『……うん、うん。好きだよ』
「でも、何時か俺よりソイツのが好きになるん、やろ。俺、ブサイクやもん……姉ちゃんも、何時か嫌になって俺の事捨てるんや」
『そんな事ない、シッマは本当に……本当にかっこいいし可愛いよ』
やはりそう簡単には彼の劣等感は拭えない。不安げに私を見上げるシッマを抱き寄せて『シッマがずっと一番好きだよ』と背中を叩きながら伝えれば、控えめにシッマの小さな手が背中に回る。
「………嘘ついたら、一生許さん、から」
『つかないよぉ』
「ン……なら、ええよ。ソイツと居っても」
♡
続く (更新停止中)
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レインコート - おかえり様です！（？）またヤンデレで美醜逆転な私の性癖ど真ん中な小説が更新される事になるのがとても嬉しく思います！！！更新頑張ってください！！ (11月29日 17時) (
レス) @page17 id: 6f0674a1a0 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - 素敵な作品、続きが楽しみです💚 (11月1日 0時) (レス) @page14 id: 0f5b165956 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - ほんとに面白いです！美醜逆転ってあんまり無いのでありがとうございます!(´▽｀) (9月20日 19時) (レス) id: 8c7b1b900d (このIDを非表示/違反報告)
絵猫蒼(プロフ) - 面白すぎて今全私が脳内お祭り騒ぎですｗありがとうございます･･･！ (9月15日 17時) (レス) @page7 id: 546b1f5c91 (このIDを非表示/違反報告)
LU - ｴｯｯｯドチャクソ好みです……はわ…美醜逆転好きすぎます！！！作者様の世界観と言うか物語の書き方と言うか……とにかく好きです！！これからも応援してます！お身体に気を付けて更新頑張ってください〜〜✊ (9月14日 23時) (レス) @page5 id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
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