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「……何でおらんの？」
「しゃあないやろ。文句言うな。」
「うっさいねん、唇。」
「おい、誰が唇じゃ。」
そう、神ちゃんがいない。彼はこの飲み会に参加しなかった。来ると思っていたのに来なかった。先約があるそうだ。誰か付き合っている人がいるのだろうか。だとしたら、どこの誰だろう。だが俺にはそれを知る権利はない。
ネガティブな考えが脳内を占める。心做しか、ビールが入ったジョッキに付いている水滴が寂しそうに見えた。俺の心を表しているようだ。
いやでも、もし来ていたら。アルコールのせいで真っ赤になった可愛すぎる彼を見て、俺が、というより俺の大毅の部分が耐えられる気がしない。仕方がない、俺も男だ。
「ほんならさ、しげの大恋愛計画立てようや！そんな暗い顔してたら酒まずなるやん！」
おい、声デカいねん小瀧。お前身長だけじゃなくて声もデカいねん。いい加減デカいって気付けよ。
「え、しげちゃん好きな人おんの！？」
「いやどう見てもモンチのこと好きやん。」
「え、照史も知ってんの！？」
「あんな顔して神ちゃんのこと見てたら大体わかるやろ。」
「え、淳太も！？うわぁ、俺以外の皆知ってたんや。なぁ、どうする？しげちゃんと神ちゃんどうやってくっ付ける？」
お気付きだろうか。ここまで俺は一言も喋っていない。厳密に言うと彼がいないことに対する文句と、淳太への暴言以外、一言も発していない。
当事者である俺を差し置いて、俺の話をして盛り上がっている。しかも俺の目の前で。
「……俺そんなに神ちゃんのこと見てた？」
「俺でも気付くんやから相当やぞ。」
「うわ、淳太俺のことめっちゃ見てるやん。」
「何でやねん。お前から神ちゃん好きオーラが出過ぎなだけや。すんごい顔して見てんで。」
「俺は気付いてなかったで、しげ！」
満面の笑みのアホなで肩。なぜそんなに嬉しそうに笑えるのだろうか。自分だけ気付いていなかったのに。ほんで歯、白っ。
それより問題は神山攻略法である。なんせ相手は神ちゃんだ。彼は自分のことになると鈍感すぎる。
おそらく彼は俺がガン見していることを知らないだろう。
「神ちゃんってさ、好きな人とかおるんかな。俺のこと、タイプやったりせんかな。……ちょっとでいいから、皆の力、貸してくれへん？」
「また俺の出番やな！」
「皆の、言うたやろ。俺の話聞いてた？」
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かみ(プロフ) - 蒼乃碧さん» はじめまして！コメントありがとうございます^^ 初投稿なのでグダグダかもしれませんが、お時間があるときにでもまた読みに来てくださいね！ (3月30日 21時) (
レス) id: 39c448f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - 初めまして！かみしげでシゲがこんなに可愛いの好きです！続き楽しみにしてます^_^ (3月29日 15時) (レス) @page3 id: d378d34ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かみ | 作成日時：2024年3月29日 8時
