【d!】恋に落ちてしまったため【zm】 (ページ6)

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第六話ページ6

「あのー、一ノ瀬さん。」

俺が声をかけると一ノ瀬さんはこっちのほうを向いた。

話しかけたのが俺と気づいた瞬間、顔を歪め

『なに、鳥居君。』

と、冷たく言ってきた。

一ノ瀬さんは、最初の優しく話してくれていたころとは大きく変わり

冷たく、なんだよまたお前か。話しかけてくんなよと言わんばかりの対応をするようになった。

まあ、そんな一ノ瀬さんも好きなんだけど、、、。

俺は、少し声を大きくして、

「あの、もしよければなんやけど、、、今日の放課後、一緒に本屋に行かへん？」

一ノ瀬さんの目をじっと見つめていった。

一ノ瀬さんは、俺から顔をそむけた後

『申し訳ないけど、無理。』

そう簡潔にはなし、読書を再開した。

「な、なんでむりなん？」

俺は、自分でも今の発言はだるいと思っていながらもしつこく聞いた。

「一ノ瀬さん前に参考書買いたいって言ってたやんか。せやから今日どうかなって思ってたんやけど」

一ノ瀬さんはこちらを見ようともせず、今日は勉強するって決めてるから。と言ってきた。

さすがに俺でもこれ以上聞こうとは思わなかったため、わかった。と言って口を閉じた。

何かほかに、、、。

あ、そうだ。

「一ノ瀬さん、もうすぐで文化祭やな、、、。」

そう聞くと、そうだね。と一言だけ言われた。

俺はもう一度勇気を振り絞り、言うことにした。

「一ノ瀬さん、誰かと文化祭回る予定あるん？」

『特にない。』

鳥居希、勇気を出せ。

「な、なあ一ノ瀬さん。俺と一緒に文化祭まわらん？」

一ノ瀬さんは少しびっくりした後、何かを考え始めた。

俺はどんな返事が返ってくるのか胸をどきどきさせながらまった。

すると一ノ瀬さんは口を開いた。

『別にいいけど。』

俺は、その言葉がすぐに理解できなかった。

、、、一ノ瀬さんがOKしてくれた！？

「ほ、ほんまに？なんでOKしてくれたん？」

俺は疑問に思ったことを聞いた。

『別に、気分。』

まったく信じられない。今の現状が。一ノ瀬さんと一緒に文化祭を回る！？

今考えてみるだけでも、にやけが止まらない。

すると一ノ瀬さんは俺に聞いてきた。

『それで、なんで私を誘ったの。』

考えていなかった。なんて言おう。

さすがに俺でも、好きだから、なんて馬鹿正直に言えるわけがない。

うーん。と脳みそをフル回転しながら考えた。

あっ。そういえば、確かロボロとシャオロンのところで、カップル限定の何かするって言ってたな。

それを理由にしよう。