第二十五話 ページ25
ある時を境に、グルッペンが学校に来なくなるんよ。
まあ、グルッペンの家はすっげえ金持ちで、グルッペンは有名な財閥の一人息子やから、きっと家で何かあったんやろなって思ってたんよ。
そしたら、そのタイミングで俺の引っ越しが決まって。
ほんまにたまたまやねん。
俺が引っ越すっていうのをそいつらに伝えたら、Aがお別れパーティーをやろう!とか言い出してな。
いつもの五人でやろうって話やったんやけど、グルッペンだけは来れないってなって。
まあ仕方ないかと思いつつも、そのパーティーをやって、またいつか会おうなってことになったんよ。
ロボロの家でやったんやけど、その日の夜、部屋でボーっとしとったらグルッペンからメールが来て、なんやー思ってみてみたら、そこには衝撃的な文があったんよ。
〈大先生、お前引っ越すらしいな。パーティにも参加できず、実際に会って別れの言葉も言えず。申し訳ないと思っている。まあ、色々あってな。どうか許してくれ。お前と過ごした時間はとても楽しかった。俺の一生の思い出だ。そんな親愛なる大先生に願い事がある。〉
〈どうか、Aを守ってやってほしい。〉
俺はその文章を読んだとき、理解ができなかった。
その文章には続きがあった。
〈俺は、Aを助けてやれない。だからAを守ってほしい。もちろんロボロと一緒で構わない。お前とロボロ、二人でAを守ってやってくれ。このことについては、俺からロボロに伝えることはできない。お前からロボロに伝えてやってくれ。頼んだ。信じているぞ。〉
そこから先の文章はなかった。
俺は訳が分からず、グルッペンに電話をかけたが繋がらず、メッセージを送っても、既読は一向につかない。
そのまま俺はお前らのいる中学校に転校していったんよ。
そして、俺がお前らと仲良くなって、あいつらのとの記憶が思い出になりそうなころ、ロボロから連絡が入ってきたんよ。
≪大先生!頼む。今すぐ俺んちに来てくれへんか!Aが!≫
俺はそれを聞いた瞬間、あの時のグルッペンからのメッセージを思い出したんよ。
その時はちょうど放課後やったんやけど、お前らと一緒に遊んどった時だったんよ。
ほら、覚えとるか?
俺が突然お前らに、すまん。先帰るわ。だけ言って帰った時。
普段なら、お前らの方を優先してたんやけど、その時だけは理由も何も言わずに帰った時。
まあええわ。
そんで俺は電車乗ってロボロんちに言ったらそこで俺は衝撃を受けたんよ
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作者名：黄色ピン | 作成日時：2023年10月29日 1時
