第十五話 ページ15
「よーし、色々食べながら聞かせてもらうで!」
シャオロンは俺らをファミレスに連れてきた。
ちょうど店に入る直前で大先生も到着した。
「すまんすまん。少し遅れてもうた。」
そういうとコネシマが、何してたん?と大先生に聞いた。
大先生は、まあいろいろあって。と少し話を誤魔化した。
俺らはあんま深追いするべきじゃないと思い、話を終わらせた。
店の中に入り席についたあと、メニュー表を見た。
本来であれば、みんなに腹いっぱいになるまで食わせてやりたいが、今日はそういう気分じゃない。
何を頼むか考え、店員さんを呼びそれぞれ頼んだ。
シャオロンがハンバーグ定食、コネシマ、大先生がオムライスを頼んでいた。
そして俺もシャオロンと同じハンバーグ定食にした。
普段は沢山頼む俺が今日は一品しか頼んでないことに、コネシマは驚いていた。
大先生は誰にも反応せず、ただじっと静かにスマホを見ている。
シャオロンはコネシマを連れてドリンクバーに向かった。
俺と大先生のも、持ってきてもらうことにして、二人は待っていることにした。
すると大先生はいじっていたスマホをおろして俺の方を見てきた。
「どうした大先生?」
大先生は少し気まずそうにしながら、俺を見たり見なかったりを繰り返していた。
最近大先生が少しおかしい気がしていた。
俺と話すとき少し気まずそうにしながら話していた。
自分何かやってしまったのかと考えていると、大先生は突然口を開いた。
「ゾム、ほんまにAちゃんの事好きなん?」
「そうやけど。なんやねん急に。」
「...今からいう事は、ゾムのためを思っていう事やから落ち着いて聞いてほしい。」
何だ急に。大先生は真剣な顔で俺に話しかけてきた。
大先生とは普通によく話すが、こんなに真剣に話そうとしている姿は初めて見た。
大先生はスマホを持ち、少し画面を見た後覚悟を決めたように顔つきを変え、スマホをおろした。
大先生は深く深呼吸をして、俺の瞳をじっと見つめた。
「ゾム、Aちゃんの事はあきらめた方がいいと思う。」
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作者名：黄色ピン | 作成日時：2023年10月29日 1時
