【d!】恋に落ちてしまったため【zm】 (ページ13)

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第十三話ページ13

Aに引っ張られ、ついた先は空き部屋。

Aはその中に入った瞬間俺の方を睨みつけて

『ねぇゾム君。なんであんな突然抱きしめてきたの。』

Aは少し怒っていたようだった。

俺は何も言えずあー、えー、と言い続けていると、

『あーゆーのあまりしないでほしい。特に、ロボロとかの前では。』

Aは俺から目線をそらして言ってきた。

なんでロボロの前ではやっちゃいけないんだ。

やっぱりAはロボロと何かしらの秘密があるってことなのか。

俺は悔しくなり下唇を噛む。

Aは俺の姿を見た後、少し慌てた様子で、

『も、もうああいうのはやめてくれっていうことだから、ね？だからそんな顔しないで。』

俺の顔をじっと見ながら言ってきた。

俺は、Aが俺の機嫌を戻そうとしているのが分かった。

「ごめん。A。俺、Aの事なんも考えていなかったわ。」

俺は、このまま拗ねていたらAに愛想を尽かれてしまうのではと思い謝った。

するとAはわかってくれたならいいから。と言って、教室へ戻っていった。

俺はそんなAの姿を見て可愛いななんて思いながらも

胸の奥底にあるもやもやした、そしてドロドロした何かに気づかないふりをして、

教室へと戻っていった。