第一話 ページ1
彼女の口から発せられる言葉は、俺にとってはひどく残酷な言葉だった。
「...はッ？なんでやねん突然。」
「もう、ゾム君のことが好きじゃないの。それに、ゾム君以外に好きな人ができたの。」
彼女が言う言葉は、次々に俺の中の何かを壊していった。
「ゾム君、じゃあね。、、、今までありがと。」
そういうと彼女は俺の横を通り過ぎて、帰っていった。
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「な゛ん゛で゛や゛ね゛〜ん゛！！おかしいや゛ろ゛！！」
俺がそう叫ぶと、周りの奴らは俺に珍しく優しい言葉をかけた。
「まあまあ、ドンマイドンマイ。」
「そういうこともある。」
シャオロンとロボロは俺の背中をさすりながら語りかけてくる。
他の奴らは俺がそこまで元カノを好きだったのかと驚いていたり、
俺が振られたからめちゃくちゃ笑っている奴もいたり、
もはや俺のこと以外について話している奴らもいた。
そもそも今回は俺が彼女に振られたため、その傷をいやす会として皆は来ているはずなのに...
すると突然話しかけられた。
「ゾム、お前どんだけあいつの事好きだったんだよwww。」
コネシマは笑いながら俺に聞いてきた。
そりゃぁ、俺は彼女のことが大好きやった。
いや、いまも正直あいつのことを忘れられたかと言えば、忘れられてはいない。
それくらい、好きやったのに。
なんで、、、。
そう思い返せば、さっき止まったはずの涙がまたぼろぼろと出てくる。
「あーっ、コネシマがゾムの事泣かせた！」
「す、すまんぞむ。言い過ぎた。」
コネシマは申し訳なさそうな顔をして俺の顔をのぞいてくる。
そのしぐさが、昔俺が彼女にされたのと同じだったため、
余計に思い出してしまい涙がもっと出てくる。
「えっ、ゾム！？ほんまにすまん。、、、どうしたらええんや。」
コネシマは余計に焦り、隣にいた大先生に声をかける。
大先生は少し考えた後、俺の隣に座った。
「まあゾム。きっとゾムの事やからすぐに新しい人できるとおもうで。やからそんなに泣かんの。」
大先生は俺の肩をポンとたたきそういった。
前の彼女が今でも忘れられていないのに、そんな簡単に新しい彼女ができるわけないやろ。
俺はそう思った。
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否、そう思っていた。
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作者名：黄色ピン | 作成日時：2023年10月29日 1時
