空の街

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急いで会計を済ませて店を出て走ればアルコールが回ってクラクラする


「…っはぁっ、っあ、いた！！」


公園の中にフラフラ入っていく背中を見つけて
走って追いかければ


「ちょっとすど…っ！…わっ！？」


手を伸ばした瞬間に足がもつれて
振り向いた須藤に抱き止められた



「っ、ごめ…っ、びっくりしたっ、………須藤…？」



抱きしめられたまま離されない腕に顔を上げても
表情は見えない



「大丈夫？酔ったの？気分悪い？」


「……」


「す…」



RRRRRR……


言いかければ電話が鳴って


「あ、ちょっとごめん」


スライドさせようとしたら手首を掴まれた



「え？」


「……、」


「電話出たいんだけど」



言うのに手は離してくれなくて



「ねぇ電話…」


「出ないで下さい。」


「何で？」


「……、」



電話が切れて見上げれば
須藤に真っ直ぐ見つめられていた



「俺……」
　

「？」


「……、」


「何？」



須藤のまるで泣きそうなこんな顔は初めてみる



「大丈夫？気分悪いならタクシー…」



RRRRRR……
　

また電話が鳴って



「ねぇ電話…」


「Aさん俺……っ、」




ぎゅ、と掴まれる力が強くなった。



















「好きです」








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