sha−瞳の熱が喉を灼く ページ10
「おーい、Aさん？」
「あ、シャオロンくん」
騒がしい夏祭りの外れで1人立ち尽くす私に声を掛けてきたのは同じクラスのシャオロンくんだった。
「なんしてんのこんなとこで、てか1人？」
「迷子？ていうか友達とはぐれてしもたんよ〜。やから1人」
「電話せんの？」
「人多すぎて電波あかんくなっとるねん」
あ〜ね、と頷く彼に私も疑問を覚える。はて、彼ほどの人気者が何故こんな外れに1人で？彼も迷子だろうか。
というかそもそもなぜ声をかけてくれたのだろう、普段学校でよく話す訳でもないのに。
「シャオロンくんは？なんで1人なん？」
「や、俺はAさん見つけたから声掛けに来ただけやで。あでも今実際あいつらどこにおるかわからんから迷子かもしれんけど！」
「えっなに、私に声かけるためにわざわざ抜けてきたん？」
「せや〜？優しいやろ」
くふふといたずらっ子のように笑う彼が何を考えているのか全く分からない。
いや正直とても嬉しい。私は烏滸がましいながらも人気者の彼に恋をしているから。
こんなふうにまるで私を気にかけているかのように振る舞われてしまうと思い上がってしまうのが乙女心というものだろう。
「なぁんそれ、シャオロンくんがモテる理由を今見せつけられたわ」
「ふふん、せやろ？俺は優しくてかっこよくて人気者やからな」
ケラケラと笑って乙女心をひた隠す。
シャオロンくんは優しいから、クラスメイトが既に暗くなってきた中で1人になっているのを放っておけなかっただけ。そうでしょ？
ほとんど必要最低限しか話したことない私にすらこんなに優しいんだ。なんて人たらしなんだ彼は！
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爛々炯々(プロフ) - コメントありがとうございます！ciさんは待つ側が似合うなぁと思って書きましたので、かわいいと思っていただけて嬉しいです (5月3日 18時) (
レス) id: 941ba7a10b (このIDを非表示/違反報告)
犯罪者予備軍(プロフ) - なるほど弱々チノくんクソ可愛いくて好きです (5月3日 9時) (レス) @page34 id: 121e844a58 (このIDを非表示/違反報告)
爛々炯々(プロフ) - 闇の塩分さん» コメントありがとうございます！口調や彼ららしさを表現するのにはかなり苦戦していますのでそういっていただけて嬉しい限りです！かなりのんびりの更新になってしまいますが、ぼちぼち更新していきます！ (2022年8月25日 0時) (レス) id: d8421960c5 (このIDを非表示/違反報告)
闇の塩分(プロフ) - 初コメ失礼します！女の子が毎回可愛く書いてあって好きです！wrwrdの皆さんの口調というか、性格も掴んでて……私的にはtnさんのお話が好きです！これからも自分のペースで更新頑張ってください！(￣ー￣)ｂｸﾞｯ! (2022年8月24日 15時) (レス) @page9 id: f6e8056ac4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爛々炯々 | 作成日時：2021年8月27日 0時
