shp−4 ページ20
「塩戸くん、みくちゃんとここで待っててくれる？私サービスカウンター行ってみくちゃんの事伝えてくるから」
「OK……。あ、待って連絡先だけ交換しよ。和の方に親おったり、先俺が親見つけたりしたら連絡したい」
「あ〜そっかそっか、了解」
塩戸くんと連絡先を交換し、みくちゃんを預けてサービスカウンターへ向かう。
ちょうどそこに迷子を探すご夫婦がいて声をかけたらやはりみくちゃんのご両親で、すぐに塩戸くんに連絡した。
まま！ぱぱ！と笑顔で2人を呼ぶみくちゃんをご両親は泣きそうな顔で抱きしめ、何度も頭を下げお礼を言った。
「ほんまにありがとうございました……！ご迷惑お掛けして……」
「いえいえ、すぐ見付かってよかったです」
「みくちゃんええ子でしたんで、僕らも助かりました」
お礼を言われるようなことはしていない。いや本当に私何もしてない。全部塩戸くんがやってくれたんだよなぁ。
「ばいばい！ひらかずくん、千寿ちゃん！」
「ん、ばいばい。もうはぐれたらあかんで」
「じゃあね、みくちゃん」
元気に手を振るみくちゃんと、ぺこぺこと頭を下げるご両親に手を振ってお別れした。
「……いやほんとありがとう塩戸くん。めちゃくちゃ助かった」
「別に、大したことしてないやろ。ま、どういたしまして」
今回の救世主にお礼を告げる。めちゃくちゃ謙遜しているが本当に大したことしかしていない。私だけなら確実にあの場所で棒立ち、最悪一緒に泣いて共倒れだった。冗談ではなく。
「いやいやいや、声掛けてくれなかったら私本当に途方に暮れてたよ。あの時私も泣きそうだったもん」
「顔見た瞬間それは分かったわ。和子供苦手そうやもんな」
恥ずかしい、そんなに顔に出てたのか。
「バレてたかぁ……。あ、というか時間とか大丈夫？誰かと来てるんやろ」
「あー、家族と来とるけど別行動やし。まぁでもそろそろ昼飯って言われるやろから行ってくるわ」
「わかった、ほんとありがとね、また学校でお礼する。飲み物かアイスでも奢るね」
「え、やった！楽しみにしとるわ」
塩戸くんはそのままフードコートの方へ歩いていった。なんかちょっと意外だ。奢るって言ったら断りそうと思ってたから。
なんていうんだろうか、謙遜しつつも甘えるとこは甘える感じ、先輩に好かれそう……。
塩戸くんの評価が今回の件で大きく変わったが、とりあえず私も本来の目的……買い物をさっさと済ませてしまおうとお店に向かって足を進めた。
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爛々炯々(プロフ) - コメントありがとうございます！ciさんは待つ側が似合うなぁと思って書きましたので、かわいいと思っていただけて嬉しいです (5月3日 18時) (
レス) id: 941ba7a10b (このIDを非表示/違反報告)
犯罪者予備軍(プロフ) - なるほど弱々チノくんクソ可愛いくて好きです (5月3日 9時) (レス) @page34 id: 121e844a58 (このIDを非表示/違反報告)
爛々炯々(プロフ) - 闇の塩分さん» コメントありがとうございます！口調や彼ららしさを表現するのにはかなり苦戦していますのでそういっていただけて嬉しい限りです！かなりのんびりの更新になってしまいますが、ぼちぼち更新していきます！ (2022年8月25日 0時) (レス) id: d8421960c5 (このIDを非表示/違反報告)
闇の塩分(プロフ) - 初コメ失礼します！女の子が毎回可愛く書いてあって好きです！wrwrdの皆さんの口調というか、性格も掴んでて……私的にはtnさんのお話が好きです！これからも自分のペースで更新頑張ってください！(￣ー￣)ｂｸﾞｯ! (2022年8月24日 15時) (レス) @page9 id: f6e8056ac4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：爛々炯々 | 作成日時：2021年8月27日 0時
