親愛なる親友 ページ16
さて、私は今とても困っている。
いや確かに危機的状況に陥っているのはどこぞの吸血鬼さんと不平等条約を交わした時からずっとそうなんだけど。
最近はいつもきんときくんに半ば強制的に連れていかれ、血をあげてからそのまま昼食に入るという昔の自分が見たら発狂しだすくらい頭おかしい生活をしているのだが、勿論それ以前に昼食を共にしていた相手はいるわけで。女友達がいないというわけでもないしあまり仲がよろしくないというわけでもないけれど、いつも毎日一緒に食べていたのは1人の男子で。でも、ある日突然共にしていた相手が何処ぞの誰かの手によって連れて行かれ居なくなってしまうのは、きっと誰であっても少なからず混乱するだろう。
授業が終わると直ぐに有無を言わせず連れて行かれるので、授業の終わる5分くらい前に体調不良を訴え、何とかトイレに籠もっているフリをして授業の終わりを待った。そして、チャイムを合図に一気にソイツのクラスまで駆け出す。
『ｽｩｯ……きりやーーーん！！！！』
大きく息を吸い、扉を開けた瞬間大声で彼を呼んだ。クラスの人達はビクリと肩を震わせ一斉にこっちを見る。
「A？？どうしたのそんな」
『いいから…！早く来て！！』
「エッ？あぁ、うん、」
終始困惑したような表情を浮かべていたけれど、私の迫真の声に納得が追いついてないながらも着いてきてくれた。
なんとか空き教室の一つにきりやんを引っ張っていく事に成功し、扉を閉めた段階でふーっ…と息をついた。
「……なんか、大変そうだね」
『うーん……大変です』
い、言えない！！苦しい程何も言えない！！
「最近会わないけど、何かあった？」
『あのー……実はですね……最近とある人にずっと付き纏われてて……』
「付き纏われる…？ストーカーってこと？」
『いや、そうじゃなくて！何か脅されてて……』
「それ警察行った方が良くない？」
確かに。それもそうだ。
でも自分は意図してないと言えども共犯の身。下手に言ってしまえば自分の人生がパァになるし、きんときくんだって何もしてないとは言い切れない。もしかしたらもう証拠か何か握られてるかもしれないし……。だから下手にバレてしまっては本当に何もかもが終わる。それは、とても仲の良い間柄のきりやんでさえも例外じゃない。
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神崎いのり(プロフ) - ゆのさん» 返信が大変遅くなってしまい申し訳ございません。コメントありがとうございます…！そう言って頂けてとても嬉しいです🥰緩くではありますがちまちまと更新していきますのでお付き合い頂けると幸いです✨ (4月19日 16時) (
レス) id: 8fac357c0d (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - ほんとにとても癖です、、、！！！更新待ってます😿 (12月28日 15時) (レス) @page11 id: 8aabdc3085 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎いのり | 作成日時：2023年12月15日 23時
