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「大ちゃん大ちゃん」
「A？どしたん」
元々彼は女好き。同類だからか興味が無いのか、Aには普通の態度で接してくれる。医者だから、察しているところもあるのだろうか。勝手に椅子に座ったAは、鬱先生に首を突き出す。
「怪我してるらしい」
「ホンマや。何したん」
「拷問」
「知っとる」
深いため息をついた鬱先生は、綺麗な手で処置を施していく。
「ほっそい首。折れそうや」
「折ろうとしたら、ワニのペンチで挟むよ」
「なんやその変な名前の。拷問器具？」
「そうそう」
詳細を話すと青ざめて治療を放棄しそうだから言わないでおく。治療を終えた鬱先生は、お菓子を食べながら書類に目を落とす。
「Aさ、男好きって言われとる割にはグルちゃん達としか寝んよな」
シンプルな疑問らしい。ドキッと心臓がはねるが、すぐに澄ました顔で答えを作る。
「だってグルッペン達しか相手してくれないんだもん。トントンの童貞奪った感想聞きたい？」
「いや、全く。ええなぁ、俺ならもっとええ夢見させたるで？」
「素敵。そこに痺れる憧れる〜！でもね、おチビちゃんじゃ満足出来ないなぁ」
「テクで。な？」
「じゃあ、また今度」
ヒラヒラと手を振ってAは医務室を出る。鬱先生は、カルテに記録をつけながら、やっぱりな。と呟く。
やっと、分かったらしい。だが、彼は面倒事が嫌いだ。それに、Aが隠そうとするのなら、暴く必要は無い。トントンやグルッペン、オスマンが味方なら、心配もない。
「もっと早く気づいとったら、俺もグルちゃん達みたいに寝れとったんかな」
一足遅かった男は、街で適当な女を探すか、買うしか無いのだ。そして夜。Aがトントンの部屋を訪れようとした時、ゾムとシャオロンに会った。同じ幹部棟で寝ているから当然だ。
「っは、今日は誰を食うん？」
「トントン。混ざる？」
「んな訳。……おい、A」
Aを壁に追い詰めて、ドンと手を置くシャオロン。壁ドンにしてはドンが強すぎる。壁がへこんでいる。
「お前のせいで、一般兵まで女を連れ込むようになった。どうしてくれんねん」
「こ、怖いよシャオちゃん」
「話逸らすな」
「……それは、ごめん。グルッペンに言って」
「……退けシャオロン」
シャオロンを無理やり退かしたゾムは、Aの唇にキスを落とす。それは濃厚なもので、Aはドンドンとゾムの胸板を叩く。
「っぷは、なに？」
「っは、なんちゅう顔してんねん。男好き」
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
