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「出てへん」
「いや、出てるよ」
「出てへん!!!」
真顔のロボロは、鼻血をそのままにして、自分の席に座る。鬱先生はひたすらロボロを睨んでいる。
「なぁなぁ、ロボロ。どんなんやった？」
「…めっちゃ柔らかかった」
すると、食堂を出たはずのAの声がどこからか聞こえてきた。
「ロボロ。車輪刑って知ってるかい？」
「……すみませんでした」
これまた物騒な拷問の名前を出されて、大人しくなるロボロ。食堂の扉を閉めたAは、ため息を着いて部屋に戻る。
「……ぅ、」
なんでだ。何もトリガーになるものは無かったはずなのに。気道が狭まる。そうか、今朝は薬を飲んでいなかった。何も無くても、呼吸困難が癖になってしまっているのだ。Aは、万が一のためのために取ってある秘密兵器をタンスから取り出す。
それは、オスマンの私服だった。前に1度借りた時から返していない。それを鼻に当てて座り込む。落ち着くオスマンの匂いが鼻腔を満たし、Aを安心させる。
抱かれている時も、この匂いがするからすぐに思い出す。しばらく匂いを嗅いでいた時のことだ。いきなり部屋の扉が開いた。そこに立っていたのは、ひとらんらん。サーッとAの顔が青くなり、ひとらんらんはカメラを構える。
パシャっと写真を取ると、ひとらんらんはAに鬱先生から預かった薬を渡し、疾風のような速さで逃げて行った。
「待ってらんらん!!超クールビューティー鬼の拷問官A様の完璧な印象崩れる!!その写真だけ見たら私がド変 態みたいじゃん！待って」
Aがひとらんらんに追いついた時には、もう遅かった。食堂に居た皆に写真を見せられていた。ある者は本気で引いて、ある者はそういう性癖か。と納得する。
「待って。マンちゃん違うの聞いて。あのね。薬切れてて。いつもの起きちゃって。前に借りてた服があったから」
必死に弁明していると、オスマンは柔らかく笑って、Aを抱き上げる。
「トントン。今日お前の番やけど俺が貰ってくで。可愛すぎるやろホンマに。ふざけんな」
「…その代わり、次のお前の番寄越せ」
ひとらんらんからかなりの高額で写真を買い取ったオスマンは、部屋に飾ったらしい。
「グルッペンが死にそうなんやけど」
「グルッペン。笑いすぎで死んだとか情けない死因はやめてくれ」
コネシマが言うと、グルッペンは容赦無くコネシマを殴り飛ばした。
「ロボロもやばい」
「放っとけ」
「胸……A」
「きっっっっしょ」
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
