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「俺らの質問を黙秘する度に、1枚お前の服を脱がせる」
「はぁ!?」
あまりにも理不尽な話にAは素っ頓狂な声を上げる。
「A。お前が男と毎晩寝る理由はなんや？」
「……グルッペンに聞けばいいじゃん」
「アイツはどうせ言わへん」
「離してよ。関係ないじゃん。なんで私の問題に首突っ込んでくる訳？嫌いならそのままにしておけばいいじゃん」
Aの言葉も虚しく、ゾムはコネシマの上着を剥ぐ。本気だと分かると、Aは必死に抵抗する。
「やめてよ」
「……裸なんか、グルッペン達に何度も見せとるんやろ」
「今更恥ずかしがんなや」
違うそうじゃない。グルッペン達じゃない人に体を見られるのが嫌なのだ。グルッペン達と夜、そういう事をする前は、耐えきれずに自分の体を傷つけてストレス発散をしていた。その時の大きな傷が、腰あたりに残っている。
鬱先生に言えるはずもなく、適当な処置をしたら痕に残った。
1枚、また1枚と剥がされ、下着姿になったその時、ついにAが涙を流した。
「もう、やめてよぉ」
「……A？」
「9年以上、皆には黙ってたのに。ずっと、迷惑かけたくないから黙ってたのに。皆には、何も知らずに生きてて欲しかった」
とてつもない罪悪感が2人を襲った。慌ててAの拘束を解き、服を着せる。無理やり脱がされた事にAはプンプンと怒りながら、布団を被る。完全に拗ねてしまった。
女1人に謝り倒し、機嫌を伺う男の姿は滑稽だ。
「私、拷問官をグルッペンに任命されてから、ずっと悪夢とか発作に悩まされれたの。見たでしょ今日の。アレより酷い日もある。極度のストレスで生理が止まることもあった。見兼ねたグルッペンが提案したのが、毎晩交代制で私の面倒を見る制度。理解した？」
「……そう、なんや」
「そうとも知らず、すま」
「謝らないで。やめて。こうなって欲しくないから、黙ってたの。ただでさえ、私の面倒事に国のトップであるグルッペン達巻き込んでんのに」
「A」
「……何」
ふーふーと息を荒らげて捲し立てるAを落ち着かせたゾムは、ギュッとAを抱き締める。温もりが伝わる。
「分かった。無理やり話させてごめん。Aの意志を尊重せんかった」
「うん。……ねぇ、お願い。今回の事は、皆には言わないで。バレたなら仕方なけど、このこと話しても誰の得にもならない。特に、ショッピ君達はまだ若いから」
正直、コネシマ達は今にも皆に言いふらしたかった。
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
