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「掃除は私がやっとくよ」
床に撒き散らされた吐瀉物を見て、トントンは少し頬を染める。女の前で吐くというのは、信頼出来る仲間の前であっても恥ずかしいらしい。
「あー、おもしろい」
何気にAは、人をいたぶっている時や、辱 めている時が1番楽しそうだとよく言われる。Aの拷問を勉強しに来る兵士たちは、大体二度と来ない。一回目で心をやられるから。そして拷問中のAの顔が忘れられなくなるから。
「Aの快感に歪む顔を知っとるのは俺ら3人だけのはずなんやけどな」
「っふふ、何トントン。意外と独占欲強め？」
「……せやで」
表情を変えずにクールぶって言っているが、耳が真っ赤に染まっている。
「あ、そういえば私新人2人に用があるんだった。じゃあね、トントン。ありがとう!!!」
グイグイとトントンの背中を押して拷問室から追い出すA。Aの気遣いを心に受けて、トントンは嬉しそうに口角を上げて仕事に戻る。サッサとトントンの吐瀉物を片付けたAは、新しい服に着替えて正門へ向かう。
「ごめーん、おまたせ」
「遅刻ちゃうんでええっすよ」
タバコの火を消したショッピは、空を眺めるチーノの横腹をつつく。
「Aさん来たで」
「ああ」
大きくて威圧感のある正門を潜った3人は、近道をして街へ降りていく。今日は、3人で装飾を買いに来た。来週、我々国にR国の書記長が来るのだが、倉庫にあったはずの装飾が消えていた。今から業者に作らせると時間が無いので、街に来たというわけだ。
そして、女性だから装飾を選ぶのはAが適任だろうというなんともいい加減な理由で街へ駆り出された。戦闘部隊の隊長達に荷物持ちを頼んだが、誰一人として手を差し伸べようとしてくれなかった。落ち込むAの後を追ってきたのがショッピとチーノだった。
「ありがとう、2人とも。助かったよ〜」
「いえ」
「その代わり、飯奢って下さいよ」
媚びた顔をして言うチーノ。優しく笑ったAは、ドンと豊満な胸を叩く。
「任せて。大ちゃんとかコネちゃんみたいに高いものは奢れないけど」
「Aさん。俺、今日は肉が食いたいです」
Aの左側を歩くショッピに対し、右側に居るチーノが反論する。
「俺、麺がええ!!!」
挟まれたAは、どっちの意見を通すべきか悩む。
「よし、どっちも行こう」
「さんせー」
「あざー!!!Aさんゴチっす」
「可愛い後輩の為よ」
やはり2人には、Aが悪人には見えなかった。
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
