奇妙な関係 ページ10
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放課後の空き教室。高さの違う机を向かい合わせにして、それを囲うように椅子が設置される。
各々が席に着くのを待ちながらチラチラと周囲を見渡していると、明らかに学校の備品では無いであろう物が所々に見受けられる。
クッションなど洒落たものはなく、どこかから持ってきたであろうキャスター付きの椅子や図工室などでしか見たことのない四角い椅子が寂しげに置かれている。
rbr「じゃあまずはAさんのお悩みから聞いていこか」
『悩み…というかちょっとした愚痴みたいなもんなんですけど、大丈夫ですか？』
勿論とでも言う様に頷く四人を見ながら、軽く深呼吸をして本題に入る。
あまり口にしたことのないその悩みを、初対面の人間がいる空間で話すのはなんだか気が引けてしまう。しかしそれは、ここにきた本来の目的を果たすためだと自身に言い聞かせながら口を開いた。
『普通の恋がしたいんです』
シンと静まり返った部室。誰もがキョトンとした様子で目を丸くして私を見ている。
恥ずかしさからじわじわと頬に熱が集中していくのをよそに、言葉を紡いでいく。
『恋のキューピッドだとか言われてるみたいですけど、実際は私当て馬女みたいな立ち位置なんです。
最近だって全く興味のない男子に放課後残る様に言われたかと思えば、告白みたいな雰囲気作っといて本当に好きな子に勘違いされて、その子追いかけるために先に帰られるし。
挙げ句の果てには、私を放課後呼び出したり二人っきりで話す機会があったら恋が成就するとかって言う意味わかんない噂まで流れ始めるし…！
一番最悪なのは本命と結ばれたいからって私に思わせぶりな行動して、私の事利用してきた輩がいるんですよ！』
段々とエンジンがかかった様に饒舌になる口。イライラと募っていた怒りが再燃する様に燃え始めるのを感じる。そういえばあの時も…なんて芋づる式で思い出していく嫌な記憶に口調が荒くなってしまう。
ムカムカとした胸の内を発散する様に深く深呼吸をした後、パッと顔を上げて彼らの顔を見つめ、はっきりと言い放つ。
『普通のお付き合いする方法が知りたいです』
困惑を隠せない様子の彼らに、情緒不安定とも言える演説を繰り広げたことで少しだけ晴れやかな表情の私。そんな対照的な私たちを嘲笑うように、モニターから流れるポップな音楽がやけに耳に響いた気がした。
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どどまる(プロフ) - ゆずごろもさん» 細かな点に気づいていただけて嬉しいです！今作もよろしくお願い致します！ (1月25日 23時) (
レス) id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - 箱の湯さん» 前作から…！ありがとうございます！今後も不憫な夢主ちゃんとの掛け合いをお楽しみいただけるよう、精進して参ります！ (1月25日 23時) (レス) id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずごろも(プロフ) - 口癖が完璧すぎて最早LOVEでふ (1月25日 22時) (レス) @page9 id: b79b00a0df (このIDを非表示/違反報告)
箱の湯(プロフ) - 前作を読んで影で密かに応援していたものです…！通知が来たことを確認して、今作品を拝読させて頂いたのですが…。夢主ちゃんのポジションが、不憫な学生の女の子という設定がとても好みで非常に美味しかったです…！！d!メンバーさんたちも同学年なのがいいですね…！ (1月25日 22時) (レス) @page8 id: 23839ce7d7 (このIDを非表示/違反報告)
どどまる(プロフ) - 田中さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます…！今作も是非お楽しみください！ (1月25日 12時) (レス) @page4 id: 4c8d7d9c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どどまる | 作成日時：2024年1月24日 21時
